建設分野の受入れ(再編後)

1.建設分野の再編

令和4年8月30日に法改正され、特定技能・建設分野での業務区分が変更になりました。
技能実習対象職種を含め、建設業に係る全ての作業を大きく3つの特定技能業務区分、
業務区分【土木】、業務区分【建築】、業務区分【ライフライン・設備】に再編されました。
これにより、特定技能外国人が従事可能な業務範囲が拡大、柔軟に仕事ができるようになりました。
また、建設職種における技能実習の職種がすべて特定技能に移行できるようになりました。

概要資料 国土交通省 | 建設分野における外国人材の受入れ [pdf形式:3,316kb]

①業務区分の整理の概要

【従来型】
  • 業務区分が19区分と細分化されており、業務範囲が限定的
  • 建設業に係る作業の中で特定技能に含まれないものがあり、該当専門工事業団体から特定技能の対象に含めるよう要望あり
     
【見直し後】
  • 業務区分を3区分に統合し、業務範囲を拡大
  • 建設関係の技能実習職種を含む建設業に係る全ての作業を新区分に分類
  • 特定技能外国人の安全性確保等の観点から、専門工事業団体と特定技能外国人受入事業実施法人の連携により訓練・各種研修を充実

②業務区分整理の概要

建築板金内装仕上げ表装
建築大工コンクリート圧送
型枠施工建設機械施工
鉄筋施工トンネル推進工 ※
とび土工 ※
屋根ふき電気通信 ※
左官鉄筋継手 ※
配管吹付ウレタン断熱 ※
保温保冷海洋土木 ※

その他建設業に係るすべての査証
例:電気工事、塗装、防水施工等

1.土木区分

例:コンクリート圧送 とび
  建設機械施工 塗装等

2.建築区分

例:建築大工 鉄筋施工 とび
  屋根ふき  左官 内装仕上げ 塗装 
  防水施工等

3.ライフライン・設備区分

例:配管 保温保冷 電気通信 電気工事等

2.業務区分

区分 ①【土工】 ②【建築】 ③【ライフライン・設備区分】
業務の定義 指導者の指示・監督を受けながら、土木施設の新設、改築、維持、修繕に係る作業等 指導者の指示・監督を受けながら、建築物の新築、増築、改築若しくは移転又は修繕若しくは模様替に係る作業等 指導者の指示・監督を受けながら、電気通信、ガス、水道、電気その他のライフライン・設備の整備・設置、変更又は修理に係る作業等
説明 「土木施設」とは、一般に、土地に定着する工作物のうち建築物以外のものを広く含む概念であると解されており、道路、公園、河川堤防、港湾施設、空港滑走路等がその代表的なものです。 「建築物」は、一般に、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱又は壁を有するものをいいます。 本業務で行う作業は、電気通信、ガス、水道、電気等をネットワークとして整備、変更又は修理等行う作業と、それらを住宅等のいわゆる付帯設備として設置・接続等行う作業の、異なる2種類の作業で大きく構成されますが、どちらの作業も行うこともできます。
従事することが可能な範囲
  • さく井工事業
  • 舗装工事業
  • 造園工事業
  • 大工工事業
  • とび・土工工事業
  • 鋼構造物工事業
  • 塗装工事業
  • 防水工事業
  • 石工事業
  • 機械器具設置工事業
  • 大工工事業
  • とび・土工工事業
  • 鋼構造物工事業
  • 鉄筋工事業
  • 塗装工事業
  • 防水工事業
  • 石工事業
  • 機械器具設置工事業
  • 内装仕上工事業
  • 建具工事業
  • 左官工事業
  • タイル・れんが・ブロック工事業
  • 清掃施設工事業
  • 屋根工事業
  • ガラス工事業
  • 解体工事業
  • 板金工事業
  • 熱絶縁工事業
  • 管工事業
  • 板金工事業
  • 熱絶縁工事業
  • 管工事業
  • 電気工事業
  • 電気通信工事業
  • 水道施設工事業
  • 消防施設工事業

3.試験免除となる技能実習2号

技能実習において、次の職種を2号又は3号を良好に満了していれば、試験免除でライフライン・設備区分にて就労することができます。
今回の再編で技能実習制度の建設職種はすべて特定技能に移行できるようになりました。
ただし、技能実習を終了していない業務に従事させるには、認定計画にて労働安全衛生法に基づく特別教育又は技能講習等を箇条書きに記載し、実施する必要があります。
実施しない場合は国土交通省から指導が入ります。

技能実習の職種と作業

※横にスクロールできます。
職種 作業 業務区分① 業務区分② 業務区分③
さく井 パーカッション式さく井工事 建築(土木)
ロータリー式さく井工事
建築板金※ 内外装板金作業 建設(建築) 建設(ライフライン・設備)
ダクト板金作業
冷凍空気調和機器施工 冷凍空気調和機器施工 建設(ライフライン・設備)
建具作製 木製建具手加工 建設(建築)
建築大工 大工工事 建設(建築)
型枠施工★ 型枠工事 建設(土木) 建設(建築)
鉄筋施工★ 鉄筋組立て 建設(土木) 建設(建築)
とび★ とび 建設(土木) 建設(建築)
石材施工 石材加工作業 建設(建築)
石張り作業
タイル張り タイル張り 建設(建築)
かわらぶき かわらぶき 建設(建築)
左官 左官 建設(建築)
配管 建築配管 建設(ライフライン・設備)
プラント配管
熱絶縁作業 保温保冷工事 建設(ライフライン・設備)
内装仕上げ施工 プラスティック系床仕上げ工事 建設(建築)
カーペット系床仕上げ工事
鋼下地工事
ボード仕上げ工事
カーテン工事
サッシ施工 ビル用サッシ施工 建設(建築)
防水施工 シーリング防水工事 建設(建築)
コンクリート圧送施工★ コンクリート圧送工事 建設(土木) 建設(建築)
表装 壁装 建設(建築)
建設機械施工 押土・整地 建設(土木)
積込み
掘削
締固め
ウェルポイント施工 ウェルポイント工事 建設(土木)
築炉 築炉 建設(建築)
鉄工※ 構造物鉄工作業 建設(建築) ※建設業者が実習実施者である場合に限る
塗装※ 建築塗装作業 建設(建築)
鋼橋塗装作業
溶接※ 手溶接 建設(建築) 建設(ライフライン・設備)
半自動溶接
※横にスクロールできます。

◆業務区分と試験及び技能実習等との対応関係

〇 業務区分と合格が必要な試験の対応関係、修了した技能実習等との対応関係については運用要領(ガイドライン)別表6-1 [pdf形式:99kb]をご参照ください。

建設技能人材機構 | 外国人受入れマニュアル・Q&A

特定技能制度創設による外国人材キャリアパス(イメージ)

特定技能が創設されたことにより、より長期にわたり雇用することが可能になりました。長期を見据えた雇用ができます。

特定技能制度創設による外国人材キャリアパス(イメージ)

出典:国土交通省「建設分野における外国人材の受入れ」 より抜粋

建設分野での受入れ基準

建設分野で特定技能外国人を受入れるには以下の要件が必要です。
技能実習制度と同様に、建設許可証、月給制、建設キャリアアップシステム登録が基準となっています。特定技能における特有な基準は団体への所属義務、国土交通省の認定計画を受けるなどがあります。

  1. 建設業法第3条の許可を受けていること(建設許可証)
  2. 過去5年間に建設業法に基づく監督処分をうけていないこと
  3. 受入人数が常職の職員(日本人)の総数を超えないこと(特定技能と建設就労者の合計)
  4. 報酬予定額が同等の技能を有する日本人が従事する場合の報酬と同額以上であること
  5. 国土交通省の認定計画を受けること(建設特定技能受入計画の認定)
  6. 適性就労監理機関(FITS)の巡回訪問に協力義務
  7. 建設キャリアアップシステムへの事業者登録
  8. 建設人材機構(JAC)又は関連団体への所属義務
  9. 国内人材の確保に相応の努力(国内日本人求人の必須)
  10. 月給制であること
  11. 支払いは振込であること
  12. 技能習熟に応じて昇給させること
  13. 国土交通大臣への報告義務(受入開始、終了、活動継続困難時)
  14. 技能や安全衛生講習の修得等のステップアップをさせること
  15. 国土交通省が定める講習のための旅費、受講料などは企業負担

建設分野での必要書類

全分野共通の必要書類以外に建設分野で申請する場合に必要な書類です。

  1. 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)(申請日より3か月以内発行のもの)
  2. 建設業許可証の写し(有効期限内のもの)
  3. 常勤職員数を明らかにする文章(社会保険加入の確認書類)
  4. 建設キャリアアップシステムの事業者IDを確認する書類
  5. 特定技能外国人受入事業法人に加入していることを証する書類(会員証明書)
  6. 委任状(代理申請を行う場合のみ)
  7. ハローワークで求人した際の求人票
    (申請日から直近1年以内。建築・土木の作業員の募集であること)
  8. 同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬であることの説明書
    (国土交通省のホームページからダウンロード)
  9. 就業規則及び賃金規程
    (労働基準監督署に提出したものの写し、常時10人以上の労働者を使用していない企業であって、これらを作成していない場合には提出不要)
  10. 同等の技能を有する日本人の賃金台帳(直近1年分。賞与を含む)
  11. 同等の技能を有する日本人の実務経験年数を証明する書類(経歴書等。様式任意)
  12. 特定技能雇用契約書及び雇用条件書の写し
  13. 時間外労働・休日に関する協定届(36協定)、変形労働時間に係る協定書、協定届、年間カレンダー(有効期限内のもの)
  14. 雇用契約に係る重要事項事前説明書(告示様式第2)(全員分)
  15. 建設キャリアアップシステムの技能者IDを確認する書類

建設人材特定機構(JAC)について

特定技能の建設分野では必ず建設人材特定機構(以下 JAC)に直接的もしくは間接的に加入しなければなりません。

①JACとは・・・

  • 業界共通ルールである行動規範を定め、これを構成員である受け入れ企業に遵守させるとともに、関係業界団体が協力して受入事業を行うことを目的に設立
  • 業界自身が特定技能外国人の受入事業を行うために専門工業団体、元請けゼネコン団体が参加して創設された団体
  • 元請け、下請けの立場や、団体加入・非加入の別によらず、特定技能外国人の受け入れで利益を受けるすべての者が加入し、公平な負担をすることに創設
  • 建設業は多種多様の専門職種、団体も多数に分かれており、各団体が試験立案
  • 実施するのは非効率になるので機構を設立し効率的に実施するための団体

②JACの役割

  • 業界共通の行動規範の策定・運用
  • 技能評価試験の問題作成・実施
  • 外国人の教育訓練
  • 転職希望情報集約人材紹介
  • 巡回訪問(外部委託)

③JACへの加入

特定技能所属機関は、「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針について(閣議決定)」に基づき、特定技能外国人受入事業実施法人であるJAC(国土交通大臣登録)に間接的にまたは直接的に加入することが必要です。

ア:JACに間接的に加入する場合
現在、JACは39正会員(建設業界団体)で構成されています。特定技能所属機関がJACの正会員である建設業者団体の会員である場合にはJACに間接的に加入しているとみなしますので、JACに直接的に加入する必要はありません。この場合、特定技能所属機関の皆様からJACが年会費をいただくことはありません。しかし、所属される建設業者団体が定める会費負担等のルールに従うことが必要です。JACの正会員である建設業者団体への入会を希望される場合には、当該団体に直接お問い合わせください。

イ:JACに直接的に加入する場合
特定技能所属機関の中には、様々な理由により、JACの正会員である建設業者団体の会員とならない場合があります。その場合は、直接的に加入し賛助会員となることが必要です。JACの賛助会員として入会するには、入会申込書建設業許可等に関する申告及び誓約書、履歴事項全部証明書、印鑑証明書等の書類の提出に加えて、年会費24万円を負担及びJACの賛助会員として入会を希望される方は、JACホームページの「 入会を希望する方へ 」をクリック して、必要な手続きをしてください。必要書類をご提出いただいた後、1か月半程度で入会の承認をしています。

建設分野の特定外国人受け入れについて

出典:建設業しんこうWeb 「 「特集」建設分野の特定外国人の受入れについて 」 (資料3)JACへの加入の図を参考

④受入負担金

1号特定技能外国人を受け入れる建設企業(以下「受入企業」という)は1号特定技能外国人1名につき毎月、下記の表に記載する受入負担金が必要です。この受入負担金は1号特定技能外国人に負担させてはいけません。

この受入負担金は、教育訓練及び魏の評価試験の実施、試験合格者や試験免除者の就職・転職の支援、受入記号及び1号特定技能外国人に対する巡回指導並びに母国語相談ホットライン業務など、JACが特定技能外国人受入事業実施法人として実施する共同事業に充てられます。

■受入負担金■

対象となる特定技能外国人の別 1人あたり受入負担金の月額
海外試験合格者(本機構が指定する海外教育訓練を受ける場合) 20.000円(参考:年額24万円)
海外試験合格者(本機構が指定する海外教育訓練を受けない場合) 15,000円(参考:年額18万円)
国内試験合格者 13,750円(参考:年額16万5千円)
試験免除者(技能実習2号終了者) 12,500円(参考:年額15万円)

JAC:会費等の金額についてはこちら

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