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【JLPT】日本語能力試験(2022年12月)の受験状況と地域別動向

2023.06.28

いよいよ、
当日必要な持ち物、試験会場までの道順確認などの準備はいかがですか?

さて今回は、日本語能力試験公式ウェブサイト にて、昨年2022年12月に実施した試験状況についてご紹介していきます。

<2019(令和元)年以降の受験者数推移>
jlpt受験者数と開催国の推移のグラフ

実施年 開催回 実施国・地域数 受験者数
2022(令和4)年 第2回 12月 82 431,449
第1回 7月 53 356,505
2021(令和3)年 第2回 12月 69 348,992
第1回 7月 26 335,915
2020(令和2)年 第2回 12月 29 370,028
第1回 7月 中止
2019(令和元 )年 第2回 12月 76 618,087
第1回 7月 47 550,448

令和に入ってからの受験者数を見ると、2020年7月の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、中止となって以降、実施国・地域数は82か所となり、受験者数は徐々に回復傾向が見られます。

日本と海外の受験者数比較

2022年12月 レベル N1 N2 N3 N4 N5 合計
国内 受験者数 46,725 56,334 44,177 38,661 4,253 190,150
認定者数 12,110 14,880 15,296 13,850 2,684 58,820
認定率 25.90% 26.40% 34.60% 35.80% 63.10% 30.90%
2022年12月 レベル N1 N2 N3 N4 N5 合計
海外 受験者数 33,793 40,785 46,560 68,878 51,283 241,299
認定者数 12,672 17,251 22,408 29,948 23,583 105,862
認定率 37.50% 42.30% 48.10% 43.50% 46.00% 43.90%

JLPTの受験者数は日本国内と海外別に集計されており、全体では、431,449人の受験者がありますが、そのうち日本国内の受験者数は190,150人であり、海外の受験者数は241,299人と半数以上を占めています。

また、受験レベル別では、海外の受験者の多くが下位レベルであるN4・N5を受験しているのに対し、日本国内では上位レベルであるN2・N1の受験者数が多くなっています。これは、海外では特定技能の資格要件としてN4レベルが求められるためであり、日本国内では実際に日本で生活を始め、さらなる日本語のレベルアップを目指している受験者が多いことが推察されます。

地域別受験者数動向
地域別の受験者数の割合

JLPTの受験者数は地域ごとにも異なり、特に海外の地域別受験者数には差があります。上位のエリアを見てみると、海外全体の受験者数241,299人に対し、東南アジアが106,966人(44.3%)、東アジアが82,184人(34.1%)、南アジアが28,390人(11.8%)となっています。海外での受験者数の90%以上をアジアが占めており、特に東南アジアが最も多いです。
地域 受験者数 割合
東アジア 82,184 34.1%
東南アジア 106,966 44.3%
南アジア 28,390 11.8%
大洋州 1,094 0.5%
北米 5,960 2.5%
中米 1,539 0.6%
南米 3,958 1.6%
西欧 6,283 2.6%
東欧 2,919 1.2%
中東 817 0.3%
北アフリカ 795 0.3%
アフリカ 394 0.2%
海外計 241,299

国籍別受験者数

国名/レベル 受験者
N1 N2 N3 N4 N5 合計 割合
韓国 10,165 8,100 6,710 2,587 1,064 28,626 11.9%
中国 5,326 5,904 2,870 2,229 2,254 18,583 7.7%
モンゴル 112 220 412 441 518 1,703 0.7%
台湾 8,713 7,617 7,024 5,859 4,059 33,272 13.8%
東アジア 計 24,316 21,841 17,016 11,116 7,895 82,184
インドネシア 677 1,623 3,717 4,174 2,783 12,974 5.4%
カンボジア 82 204 290 328 127 1,031 0.4%
シンガポール 167 298 303 390 323 1,481 0.6%
タイ 1,142 1,883 2,718 3,092 3,766 12,601 5.2%
フィリピン 198 475 773 2,493 1,428 5,367 2.2%
ブルネイ 1 5 6 9 17 38 0.0%
ベトナム 3,186 6,748 7,249 4,764 2,665 24,612 10.2%
マレーシア 366 661 517 501 822 2,867 1.2%
ミャンマー 559 2,115 7,775 28,726 6,603 45,778 19.0%
ラオス 14 37 59 46 61 217 0.1%
東南アジア 計 6,392 14,049 23,407 44,523 18,595 106,966
インド 217 672 1,129 2,243 3,982 8,243 3.4%
スリランカ 42 143 343 3,930 8,898 13,356 5.5%
ネパール 18 36 144 988 1,584 2,770 1.1%
パキスタン 6 6 16 76 239 343 0.1%
バングラデシュ 5 29 91 424 3,117 3,666 1.5%
ブータン 0 1 2 3 1 7 0.0%
モルディブ 0 0 3 1 1 5 0.0%
南アジア 計 288 887 1,728 7,665 17,822 28,390
その他の地域を含む 海外計【台湾を含む81の国・地域、193都市】 241,299

さらに国籍別に受験者数をランキングすると、上位5か国は以下の通りです。

1位 ミャンマー 45,778人(19.0%)
2位 台湾 33,272人(13.8%)
3位 韓国 28,626人(11.9%)
4位 ベトナム 24,612人(10.2%)
5位 インドネシア 12,974人(5.4%)

特定技能の資格取得に必要なN4レベルの受験者数を見ると、以下のようになります。

N4レベルの上位
1位 ミャンマー 28,726人
2位 台湾 5,859人
3位 ベトナム 4,764人
4位 インドネシア 4,174人
5位 スリランカ 3,930人

東南アジアが受験者数の多い地域である理由としては、技能実習や特定技能など、日本での就業を求めている層が多いことが考えられます。特にミャンマーが突出して高いのは、国の政治状況などの影響も考えられます。

<公表データ>
公式サイトでは、以下の情報がPDF・Excelファイルが公表されています。

  • 実施概要報告
  • 応募者数・受験者数・認定者数及び認定率
  • 実施国・地域別応募者数・受験者数
  • 受験上の配慮
  • 平均点と標準偏差、最高点と最低点
  • 尺度得点累積分布図
  • 2009年までの実施状況
  • 2010年からの実施状況
  • 全体

※ご紹介した記事内の表・グラフはこれら公表データをもとに弊組合で作成したものです。

詳細日本語能力試験(JLPT)| 2022(令和4)年 第2回(12月)データ

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